設立背景FOUNDING STORY
共同創立者の二人がドバイに移住し、アラビアの風景美、経済発展への野心、ランドアートの壮大な歴史、そして意欲的な気候変動対策に触発されたところから、LAGIの物語は始まります。
ドバイは、2008年にドバイ国際空港第3ターミナルが完成したことで、年間約7,000万人の旅客需要に対応できる中東・アフリカ地域のハブ空港としての確固たる地位を確立しました。その年の秋、共同創立者であるエリザベスとロバートは、急速に都市開発が進むドバイの摩天楼を眺めながら、ブレインストーミングを通じて自らに問いかけました。
「もし600メートル級の超高層ビルに最新の集光型太陽光発電と太陽熱上昇気流の技術を導入し、太陽エネルギーを近隣全体の電力に変換しながら、室内にパッシブ冷却システムを構築できたらどうか」
「もし森林における林冠のように、太陽や風のエネルギーを電気に変換して周辺環境を整える、生きたビルが都市に存在したらどうだろうか」
「もし今までにない持続可能なインフラを、パブリックスペースのアトラクションとして組み込むなら、アーティストやデザイナーには何ができるのか」
「もし新しい世代のランドアーティストが、再生可能エネルギーの最新施設をメディアとして活用したらどうなるだろうか」
この問いは今もなお、LAGIの創造性を喚起する重要なもので、ここから、「世界中のクリエイターがクリーンエネルギーのランドスケープをデザインするためのプラットフォーム:Land Art Generator」というコンセプトが立ち上がりました。
2009年、そのコンセプトを具現する作品展示を、ドバイのDUCTACギャラリーで開催されたイベントで披露しました。と同時に、LAGI自ら提案するだけでなく、LAGIが世界中のクリエイターのプラットフォームになれるよう国際デザインコンペティションの準備を進めました。具体的には、デザインサイトの綿密な調査や、デザインガイドライン作成、審査員の選定などです。特に、注力したのは、先行アイデアの可視化です。初めての開催ということで、コンペ参加者がどういうスケール感や視点で臨めばいいのか分からないのではないかという危惧があったからです。そのため、LAGIの求めるデザインがどういうものかを直感的に伝える先行アイデアをデザインすることにしました。その一例が、下の写真の「Ibn Al Haytham Pavilion」や「Khorfakkan Necklace」です。
このように、世界中から多くの注目と支援を集めているLAGIには60カ国以上から数千、数万もの人々が集い、気候変動を含む現代における喫緊の課題解決に向けて共創を図っています。
最後に。LAGIの活動は、J.M.カプラン基金と持続可能な未来の美しさを信じ、次世代に科学的好奇心を引き起こす芸術の力を待望する皆様のおかげで今日まで継続されています。
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